Hello Mold

お菓子をつくる食べる

πチェコレート(3.14 ホワイトデー)

ホワイトデー π pi

π = 3.14159 26535 89793 23846...
小数点以下20桁まであります。
何も見ずに並べてください。自分の記憶を試されます。

 

πの書体は映画「π」のオマージュです。
映画館に観に行ったけど、内容全く覚えていません。


π - Trailer

 

なんでアラビア数字は世界共通なんだろーなー。アラビア数字で会話ができたら良かったのになーって思った。
32568? 8-91276- 222!!!

 


The Damned - Neat Neat Neat - Baby Driver Movie Scene

 

あ!タイムリーに、ダムドがサマソニに...

こうしてYouTubeの海原へ...

 

概要

▼パッケージ

  • DMM.makeの見学ツアーに参加してUVプリンタをみて、使ってみたいと思った。
  • 年末にシモジマでラミジップ売っているの見て、流行ってるよな〜売ってるんだぁ〜と思う。

まず、この2つが重なってラミジップにUVプリントしたパッケージを作る事を決めた。

 

▼中身

ラミジップ流行ってて、箸置きやノートすらラミジップに入れて販売されて、え?ジップに入れる意味ある?!
え?何?おしゃれ?って思ったので、1回では食べきらない数回わけて食べる状態のものを入れようと思った。

 

[ 1 ] ベビースター風クッキー

小さい絞り金口で円に抜いてそこに市販の製菓用スタンプで数字を型押し。
→ 数字がはっきり見えない
→ ザザーっていっきに食べきってしまう。

クッキー

 

[ 2 ] 飴

簡単に見えてとても難しかった。
熱い・早い・タイミング・正確な分量
とにかく気泡ができてしまう、色むらができてしまう。

飴

 

[ 3 ] グミ

わりと綺麗にできて、シリコンとの相性も良かった。
ただ、美味しくなかった。
食品贈る最低限のマナーとして自分でまずいと思うものってないよなって思った。

グミ

 

[ 4 ] ラムネ

やーこんなきれいにできるもんなだなーと思った。
強度もなかなかで、持ち運びも良さそう、溶ける心配もない。
こちらはシリコンだとパキっとしないのでラムネをやるなら3Dプリンタから出力したままのタイプでモールド考えなきゃな!
って思うも、これも全然食べたいと思わないくらい美味しくなかった。

ラムネ

 

で、実績のあるチョコレートに落ち着いたのですが、
飴グミラムネ、どれも可能性はあるのでもう少し研究してみようと思う。
そもそも牡蠣にあたって1週間時間をムダにしたのが痛かった。

 

レシピ

 

パッケージ


Fabcafe:サンプル印刷

UVプリンター:Roland VersaUV LEF-12

Fabcafeで得たもの

  • プリント手順の理解
  • 薄くてもプリントできる
  • 実現したいデザインによってはベースに白を置く方が色がちゃんと出る

ベースを敷く時はオフセットした方が良さそう。

 

DMM.make:本刷り

UVプリンター:Roland VersaUV LEF-12

  • イラレでデータ作る
  • 機材の専用ソフトウェアに取り込む
  • 白と透明の特色の色設定を変更
  • 順次プリント
    白/透明/CMYKは噴射口が違うので例えばこの3つ全て使うなら3回プリントされてできあがる。

 

データの作り方

UVプリンター データの作り方

結局、薄いラミジップにプリントする事はできるが、ラミジップが若干うねったり、インクがのっかると変形して噴射口に接触してしまって失敗率が高いので、ラミジップをピーンと張れる何かを?とサイドをテープで貼ってみたりしましたが、DMM.makeのスタッフさんが即興でステキなジグを作ってくれたおかげで効率よく作業を終える事ができました。

 

スタッフが作ってくれたジグ

スタッフが作ってくれたジグ


3袋づつプリントしていたので、スタンバイ用に6個用意してくれました。
挿入の際、袋が傷つかないように角を丸めてくれました。
もう、感激でした。

 

刷り上がったラミジップ

刷り上がったラミジップ

中身

 

調査

QRコードのように色違い部分が突起しているのではなく、平面で色違いにしたい。
あれ?どうやって型つくんだっけ?あれ?どっちが凸でどっちが凹だ?で、思いついたのがペロティで、早速スーパーへ勉強に。


出会ったのはグリコのペロティではなく、不二家アンパンマンのペロペロチョコでした。
あまりのクオリティの高さに興奮し、ネットで見たら食パンマンあるのにこのロットにはアンパンマンドキンちゃんバイキンマン赤ちゃんマンメロンパンナちゃんしかない!
買い占めたい!わーーーって立ち上がったら立ちくらみ。
キッズ菓子は下段だからさ、しゃがんでみてたから...

ま、それはどうでもよくて、くぼみだけで表現する部分、色味をみせる為の溝の幅、深さ。
色混じり、気泡による崩れのない完璧さ。勉強になりました。

 

 

 

モールド作成

 

データ作成

前提として、複数のオブジェクトを袋に入れたい。
→それなりに小さい

文字(カラー)部分が細すぎるとチョコがうまく入らず失敗する
→大きくなる

このギリギリ、3.+20桁の22粒がピタッと入るサイズを検出。

svg→stl

svgstl

3Dプリント


πチョコレートモールド

こんなにいっきにプリントしたのは初めてです。もっのすごく時間かかった。

 

磨き

手前:磨き前 奥:磨き後

手前:磨き前 奥:磨き後

 

 

シリコン漬けへ 

シリコン漬け
左:シリコン流しこみ 右:シリコン 硬化後


まぁ、誰だってシリコンの無駄使いはしたくないと思うんですよね、
製菓する時に作業しやすい程度の間隔をあけ、均一に並べる事がより節約できると思うんです、
この22粒が入る、というか、きりのいい数で型取れる器を探したらこのトレイだったので、どちらかというとこのトレイで22粒が決まったんだけど。
並べるのがしんどかった。1時間くらいかかった。その1時間こそ無駄なんじゃないか?って思うかもしれないけど、容器を分けたり雑に置いて失敗してシリコン代を無駄にするなら1時間かけた方がいい。
数字も均一方向に並べて、自分の執拗さよ....


固まったら外します。
オブジェクトと背面の隙間に入ってしまったシリコンの薄い膜をカッターで線を入れてくり抜きます。

オブジェクトに不要な凹凸があったのでこのままでは汚いです。
汚い部分をピンセットで除去してお手入れします。

 

左:取り外し直後 右:お手入れ後

 

チョコレート作成

 

種類

どうしても時間が経つとファットブルームしてしまって見た目の美しさが損なわれる。
どうしたら良いのか?製菓のプロに相談したところ見た目だけ綺麗にしたいのならば上掛けチョコを使うといとアドバイスをいたきました。

3種のホワイトチョコでテストしてみました。

チョコレートの種類
左:成城石井カカオ35% 中:クーベルチュールカカオ(アールスト) 右:上掛けチョコ(ノベルビアンコ)

上掛けチョコは見事にきれいに抜く事ができ、ファットブルームも起きない。
上掛けチョコにはココアバターが入っていない、ただの油脂加工品である。
というか幼い頃から姉にホワイトチョコレートはただの油だと言い聞かされてたけど、ココアバターが入ってるとチョコレートと言えるっぽい?

そんなこんなで、ピンクの部分はデコペンで挿入し、上からホワイトチョコを流し込む。

チョコレート工程
チョコレート工程

 

できあがり!なんだろう、公衆電話のボタン感が拭えないわよね。

できあがり!なんだろう、公衆電話のボタン感が拭えないわよね。

 


ラミジップにプリントしようとしたらグラビア印刷とかそういうのになって相当数刷らないといけなくなってしまう。
だから市場でみるものはほとんどプリントしたシールを貼り付けてオリジナルをだしている。
それでもじゅうぶんかわいいけど、あえてやってみたかっただけ。
ラミジップはたくさん入って高くもない、つまりいっぱい余ってるけど、お茶の葉おすそ分けしたりするのにも使えるし、いいと思う。
今後ラミジップに装飾するのは多分デザインシール貼り付けパタンかな。
そしたら今度シールの質が、とか型抜きがいいとか執拗に調べ始めるんだろうな....

 

 

おしまい